3月31日に雇用保険法等の改正案が成立しました。そのうち、今年施行される主な改正内容を取り上げたいと思います。

 

 

①雇用保険料率の引き下げ

 平成29年4月より、雇用保険料率が以下のように改正されます。

 一般の事業 労働者負担3/1000+事業主負担6/10009/1000

 農林水産・清酒製造 労働者負担4/1000+事業主負担7/1000=11/1000

 建設の事業 労働者負担4/1000+事業主負担8/1000=12/1000

(4月1日施行)

 

②失業給付の給付日数を拡充

 倒産・解雇により離職した30歳以上45歳未満の者の所定給付日数が増えます。

 30歳以上35歳未満 90日→120日に増加

 35歳以上45歳未満 90日→150日に増加

(4月1日施行)

 

③育児休業期間の延長

 現状、子が1歳に達するまで保育所に入れない等の場合に、1歳6ヶ月まで延長出来る措置になっていますが、1歳6ヶ月でもまだ保育所に入れない等の場合に再度申請することにより、2歳まで延長出来るようになります。

 これに伴い、育児休業給付の支給期間も延長されます。

(10月1日から施行)

 

④育児休業制度の個別周知

 現状、育児休業を取得しなかった理由として「職場が育児休業を取得しづらい雰囲気だった」という声が多いことから、事業主はその雇用する労働者(または配偶者)が妊娠出産した場合に、当該労働者に育児休業のことを周知する努力義務が規定されます。

 介護休業についても同様です。

(10月1日から施行)

 

⑤雇用に関する助成金に、生産性向上要件を増やす

 多くの雇用に関する助成金に、生産性の向上を図る企業に対して助成額を割増する「生産性要件」が設定されます。

(4月以降段階的に対応開始)


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