今年の総選挙以後、連日のように年収の壁に関する報道がされてきました。
まだ決定でないことをさも決定のように報道していることもあるので、取引先様から聞かれることも多いですが、全ては「予定」に過ぎません。
自公国３党が合意したことも、政治の世界の話なのでひっくり返されることもあると思います。
そうは言っても現時点で報道されている「来年以降改正される”予定”の年収の壁」を以下にまとめておきますので、ご参考にしてください。
税金の壁
①パート労働者本人の所得税がかかる「103万の壁」
→123万に引上げ （2025年～ 年末調整で対応）
→さらに178万を”目指して”自公国で協議予定
②配偶者特別控除の「150万の壁」
→160万に引上げ予定 （2025年～）
③特定扶養控除の「103万の壁」
→150万に引上げ、その後188万まで段階的に控除額を減らす「特定親族特別控除（仮）」を新設。 （2025年～）
社会保険料の壁
パート労働者が社会保険に加入する年収要件「106万の壁」
→撤廃予定。（2026年10月～）
企業規模要件（51人以上）も撤廃予定。（2027年10月～）
よって週20時間以上になれば社会保険加入となり、雇用保険と社会保険の加入要件がほぼ一致。「週20時間」が新たな壁になる。
※配偶者の扶養に入れる「130万の壁」（壁の中の大ボス）は現在引上げや撤廃の話は無い。
社会保険に入らないよう週20時間未満に抑えて働いていても、年収が130万以上になれば配偶者の扶養から外れるので、自ら保険料を支払う１号被保険者になってしまう。
週20時間未満ギリギリで勤務した場合、時給が1250円以上になると年収130万以上になってしまう。
来年は通常国会でこれら年収の壁の議論がされると思います。引き続き注目です。
