事務所代表 熊谷綜合労務事務所  代表 熊谷知直

熊谷綜合労務事務所 代表
特定社会保険労務士
熊谷 知直

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○労働ADRの取材記事が

北海道新聞に掲載されました

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札幌の社会保険労務士事務所 熊谷綜合労務事務所のブログ

人づくり革命の基本構想をとりまとめ

カテゴリ: 時事    投稿日:2018.06.15

  6月13日に首相官邸で開催された「第9回 人生100年時代構想会議」の資料が公表され、「人づくり革命基本構想」が取りまとめられました。

 

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/jinsei100nen/dai9/siryou.html

 

 安倍総理は「人生100年時代を見据えた経済社会システムの大改革に挑戦するのが人づくり革命。そして、本日取りまとめていただいた基本構想がその屋台骨と主要政策となります。」とコメントしています。

 基本構想では、「幼児・高等教育の無償化」「リカレント教育(学び直し)の推進」「高齢者の雇用の促進」などを打ち出しています。今回取りまとめられた内容は6月15日に閣議決定される経済財政運営の方針、いわゆる「骨太の方針」に盛り込むこととされています。

 

 「高齢者の雇用促進」については、65歳以上の継続雇用年齢の引上げに向けた環境整備を進めることとされています。

 

その内容が興味深かったので要旨をご紹介しますと、

 

・働きたいと考える高齢者の希望をかなえるためにも、人口減少の中で潜在成長力を引き上げるためにも、官民挙げて取り組まなければならない。

・実際、高齢者の身体年齢は若くなっており知的能力も高く、65 歳以上を一律に「高齢者」と見るのは、もはや現実的ではない。年齢による画一的な考え方を見直し、全ての世代の人々が希望に応じて意欲・能力を活かして活躍できるエイジフリー社会を目指す。

・高齢者は健康面や意欲、能力などの面で個人差が存在するという高齢者雇用の多様性を踏まえ、一律の処遇でなく、成果を重視する評価・報酬体系を構築する。このため、高齢者に係る賃金制度や能力評価制度の構築に取り組む企業に対し、その整備費用を補助する

・一人でも中高年の中途採用経験がある企業は、二人目以降の採用にも積極的になる傾向がある。高齢者のトライアル雇用を促進する方策を進める。

・基礎的なIT・データスキル習得のための教育訓練を拡充することにより、中高年の新たな活躍を支援する。

 

 添付資料として、OECD(経済協力開発機構)の取りまとめた資料が公開されており、日本の高齢者層(60-65歳層)の読解力、数的思考力はOECD平均を上回っているとのこと。

 

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/jinsei100nen/dai9/siryou1_bttn.pdf

 

 私が先日読ませて頂いた、OECD東京センター長の村上氏による著書「武器としての人口減社会」の中でも、日本の高齢者や若者(ニート)の読解力や数的思考力は先進国平均を上回っている、これらの人材を眠らせておくのはもったいないとの提言がありました。宝の持ち腐れになっているとのこと(興味深かったのは、諸外国は学歴の低い人ほどニートになるのに、日本は大学卒の方がニートが多いとのデータでした)。

 

 データを見ると確かにその主張に頷けますし、労働力の絶対数を増やしていくためには一人でも多くの人を労働力市場に入れていかなければならないと思います。

 

 一方でこれらの方々は様々な理由で使いにくい(意欲や職場への順応性、コミュニケーション能力など)という声が企業の経営者や現場から上がっているのも事実です。

 特に人数の少ない中小企業では、一人一人の周囲へ及ぼす影響も大きいことから、こういった層の雇用に二の足を踏んでいるのが実態です。

 

 ですのでこれらの層の雇用率を上げるには、企業に法的義務付けをしたり助成金の餌で吊るといった措置よりも、求職者自身の意識改革が必要であり、国としてそちら方面にフォーカスして取り組んで頂ければなぁというのが、実際企業の現場を見て歩いている一社労士の実感であります。

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