新型コロナウイルス感染症への対応に関する第二次補正予算案ですが、今日の午後に参議院の審議が終結し、賛成多数で成立しました。
これにより、雇用調整助成金の上限額は8,330円から15,000円に引上げられることが正式に決定しました。
雇用調整助成金の新上限15,000円が適用されるのは4月1日に遡りますが、既に申請済みの会社に対し、自動的に差額を支給してくれるのか申請し直しなのか、その辺りは今後厚生労働省のホームページで公表されると思われます。
またこれから申請する会社にとっても、今の様式を使うのか、新様式になるのかもわかりません。(今の様式だと上限8,330円で計算されるので変わると思いますが、いつ変わるかはわかりません)
その他、注目されるのは、休業手当を受けることができない労働者に関する新たな給付制度である新型コロナウイルス感染症対応休業支援金です。
これについては案が浮上したときにブログで苦言を言わせて頂きましたが、労働者が支援金と休業手当を二重取り出来る可能性がある恐ろしいものです。
休業手当を払ってもらえなかった労働者が、この支援金をもらったとしても、加藤厚生労働大臣自身も認めているように、会社からその労働者に対する休業手当支払義務(労働基準法第26条)は消滅しません。
ということは、支援金を受け取った後に、労働者が労働基準監督署に申告すれば労働基準監督官は会社に支払勧告を出さざるを得ません。
そして会社が勧告に従い休業手当を払えば、労働者は堂々と二重でお金を受け取れることになります。
休業手当をもらえない労働者への何らかの保護は必要だと思います。しかしこんな大きな穴のあるメチャクチャなやり方で良いのでしょうか?
一方で感染のリスクを背負いながら毎日頑張って働いている労働者の人は通常の給与しかもらえず、仕方ないといえ休んでいる労働者が支援金と給与を二重でもらえる。
こんな不公平な社会があって良い訳ありません。
何故この問題が大きく取り上げられないのかも不思議です。