厚生労働省が、65歳以上の高齢者を対象に、複数の事業所での労働時間が合算して週20時間以上となった場合に、雇用保険の加入を認める方針であることがわかりました。
雇用保険は、複数の会社で勤務する場合でも、一つの会社でしか入れません。その一つの会社が週20時間以上あることが条件です。
しかし高齢でも働きたいという人のセーフティネットを整備して就業を後押しするために、とりあえず65歳以上を対象に、試行的にこのような制度を導入するとのことです。
今後制度の詳細を詰め、来年の通常国会での雇用保険法改正を目指すとのこと。
会社の事務担当者としては、どのように週20時間以上になってることを確認したら良いのか(本人の申告のみ? 何か書類をもらう?)とか、保険料はどれだけ引けば良いのかとか、まだわからないところが多いですが、事務の負担にはなりそうですね笑。
ただ、働き方改革の中で、高齢者の就業を拡大しようという政府の方針はかなり本気で、来年の通常国会では「70歳までの就業機会確保の”努力義務”」が審議を予定されています。
ついこないだ65歳までの継続雇用が義務化された気がしますが、もうすぐ70歳の時代になりそうですね。努力義務の次は義務でしょうから。
それが法制化されれば、次は年金の支給開始年齢の引上げでしょう。
国は、今後労働力人口が激減することを見越し、今までは労働市場にいなかった人たちをとにかく労働市場に引きずり込もうと躍起になっています。
高齢者、女性、外国人、病気の治療との両立、育児との両立、親の介護との両立…などなど。
それに加え、年金の財源も危機的状況な訳ですから、雇用年齢の引上げと年金開始年齢の引上げはどうしても避けられないテーマなのでしょう。