パートなど短時間労働者への社会保険の適用拡大を柱とする年金制度改革関連法が、今日の参議院本会議で可決成立しました。
現在パートなどの短時間労働者は、従業員501以上の大企業に限り、「正社員の4分の3以上の労働時間」でなく「週20時間以上の労働時間」その他の要件を満たせば加入となっています。
これが、令和4年10月から「101人以上」、令和6年10月から「51人以上」と2段階で引き下がります。
政府の試算ではこれにより新たに65万人の短時間労働者が社会保険に加入することになるそうです。
他には、
・老齢年金の繰下げ支給を最大75歳まで引き上げる
・60歳~64歳の在職老齢年金の減額基準を、現行の「月収28万円超」から令和4年4月に「月収47万円超」にする(今の65歳以上と同じ水準にする)
こうした「高齢者の就労意欲を促す」改正も含まれています。
いずれも少子高齢化の進展に伴う労働力不足に対応するため、「高齢者」「主婦」といったこれまで労働市場の外にいた人たちを、いかに労働力にするかという政策です。
今後もこうした改正は頻出すると思われるので、動向に注目です。