外食大手のすかいらーくホールディングスが、パートやアルバイトの賃金の支払いを5分単位から1分単位に変えることが分かった。同社によると、これまで5分未満の労働時間は切り捨ててきたが、その分の賃金を過去2年分支払うという。対象は約9万人で、費用は計16億~17億円を見込んでいる。

(ニュースより)

 

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よく勘違いされるのが、タイムカードに打刻されてる端数の時間を全て1分単位で支払わなければならないのか、ということです。

例えば9:00始業のところ、タイムカードに8:55で打刻されている。

18:00終業のところ、タイムカードに18:03で打刻されている。

これは普通にあると思います。

では18:00~18:03の3分間の賃金を支払わなければならないのかというと、そんなことはありません。

その3分間に仕事をしていたのか」というのが最も重要なところです。

事実としてその3分間に仕事をしていたなら、確かに労働時間は1分単位なので賃金を支払わなければなりません。

但し仕事は18:00に終わりました。その後帰り支度などしてて結局打刻したのがたまたま18:03だった。これは当然切り捨てて構わない訳です。

そうは言っても終業時刻ピッタリに仕事を終えるのはキリが悪い場合もあるので、1分単位で自動的に時間を集計してくれる勤怠システムを入れてすかいらーくのように見直すというのも手です。しかし費用の問題などで紙のタイムカードを使い手計算で集計したい場合は、やはりキリの良い時間での勤務を徹底し、「時間外に仕事をする場合は必ず許可を求めるように。その場合でも計算しやすいように15分単位の申告とする」というような残業許可制をしっかりルール付けするのが、事務作業的にもやりやすくなりますし、未払いの問題も起きないと思います。