産業能率大学が毎年実施している「新入社員アンケート」がなかなか興味深いです。
「1ヶ月で許容できる残業時間は?」の質問には「1~10時間」が過去最高となり、年々長い残業を避ける傾向が顕著になっているとのことです。
じゃあ業務外の時間に勉強をしたいかとの問いには、「勉強をしたい」が合わせて85%で、自分を高めたいという意欲が見て取れます。
一方で勉強に必要な費用負担については、「会社から補助があれば勉強したい」が71%に上り、「自分で負担して勉強したい」を大きく上回っている。
「将来のために自分磨きをしたいが、自分でお金を出したくはない」という意識です。
2019年度 新入社員の会社生活調査(産業能率大学)
https://www.hj.sanno.ac.jp/cp/feature/201906/19-01.html
経営者・上司からすると「勉強というのは誰のためなのかわかってるのか!」と小言も言いたくなるところでしょうが、少子化が顕著になってから生まれてきて売手市場の中で就職活動をしてきた彼らは「自分たちは大人に守ってもらうもの。育ててもらうもの」という潜在意識があるのかもしれませんね。
いずれにしても、言うまでもなく自分から主体的に勉強をしないと将来自分が追い込まれてしまうだけです。そもそも自分が将来どうなりたいのかが明確になっていない証拠とも言えます。
会社としては、社員一人一人が「将来どうなりたいのか」を引き出して、キャリアプランを作ってあげる仕組みを設けることが求められますし、社員も会社にそれを望んでいます。
これからは「社員のキャリアプラン作成」が会社のマスト業務になってくるのではないでしょうか。