就業規則

企業が労働トラブルを起こさないためには、「予防」と「早期発見」が重要です。

労働トラブルの予防

「予防は治療に勝る」 労使トラブルは事前に対策を打っておくことが、精神的にも金銭的にもコストのかからない最善の方法です。労使トラブルを予防する方法は、ズバリ「就業規則」です。

 

○就業規則を作っていない企業様

 就業規則は、会社と労働者の「契約書」です。家や車のような大きな買い物をするとき、契約書をしっかり読み込んでからサインすると思います。労働契約のような期間の長い大きな契約をするのに、どうして契約書を作らないのでしょうか? まさか「ウチの社員に限っては大丈夫」と思っていませんか? 労働トラブルのほとんどが、就業規則を労働者にきちんと説明していなかったから発生しているのです。 img_handshake

○ひな型就業規則しか持っていない企業様

就業規則は会社と労働者の「契約書」なのですから、ひな型就業規則をそのまま使っていたら、その中に企業にとって何の関係もない内容が入っていたとしても、その内容が契約内容として生きてしまいます。

例えば慶弔休暇は、法律上与えなければならないものではありません。しかしほとんどのひな型就業規則には入っています。それを読んだ従業員さんが、慶弔休暇を要求してくるのは当然です。「ウチにはそんな休暇無いから…」と言ってしまったら、そこで労働トラブルが発生します。一度会社に不信感を持たれてしまうと、信頼関係は破綻し、いろんな労働トラブルに飛び火します。

 

経営者・労働者ともに、一字一句、契約書である就業規則の条文をしっかり確認し、理解することが労使トラブル予防に必要なのです。

 

 

○作成した就業規則は「周知」させる

就業規則は労働者への「周知」させなければ、効力が発生しません。

「周知」とは
1.常時作業場の見やすい場所へ掲示し、又は備え付ける。

2.書面で交付する。

3.磁気ディスク等に記録し、かつ、各作業場に労働者が当該記録の内容を

  常時確認できる機器を設置する。

労働者の採用時には就業規則説明会を実施し、会社のルールをしっかり認識させましょう。そして入社後も、一人一人に交付するか、いつでも見れる状態に置いておくことが必要です。

 

過去の裁判例を見ると、周知がされていない就業規則は、その効力が否定されています。ただ作っただけで労働者に周知させていなければ、それは作っていないのと同じということです。仮に就業規則に基づいて、異動命令を行っても、無効と判断されるわけです。

 

従業員さんにとってみれば、聞いてないよということですから。よって作った就業規則は必ず周知させるようにしましょう。

 

 

○必要十分な内容の就業規則を

例えば労働者に懲戒処分を与えるときに、就業規則に懲戒事由が記載されていないと原則無効になります。罪刑法定主義のようなもので、いわば会社の法律である就業規則でその事由が定められていないと、労働者に罰則を与えることが出来ません。

 

また定められていたとしても、曖昧でわかりにくい表現だと同じく効力が否定されます。労働者が読んだときに「ウチの会社ではこういうことに気を付ければいいんだな。」と明確にわかるものを作らなければなりません。

 

 

労働トラブルの発見

○就業規則は時々更新を

いったん就業規則を作って従業員への周知を行っても、そこで終わっては勿体ないです。月日が経つとどうしても時代に合わなくなるからです。

 

ホームページを持っている企業様も多いと思いますが、ホームページと同じで、時々更新する必要があります。社会情勢(法律など)や労働者の意識の変化に合わせて、就業規則の内容も見直ししていかなくてはならないからです。社労士を顧問につけることで、随時就業規則を更新し、生きた就業規則を維持することが出来ます。

 

 

○顧問契約でトラブルを未然防止

また就業規則をしっかり作っても、正しく運用されるかは別問題です。

人間の集まりですから、どうしても日常業務の中に小さなトラブルの火種が起こります。

火種(小さなトラブル)を放っておくと、やがて大事故(大きなトラブル)になってしまいます。

 

労務に詳しい特定社会保険労務士を専属顧問にすることで、火種の早期発見が容易になります。賃金台帳やタイムカード、雇用契約書、そして就業規則から様々な問題点を見付け出します。

 

また経営者との話の中から、会社に潜む労働トラブルの種を探し出します。実際に起こったとしても小さいうちに解決することが出来ます。労務のしっかりした会社は、労働者から会社への信頼も愛社精神も大きく、生き生きと働く強い会社になることが出来ます。

 

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