人を一人でも雇用すればその事業所に労働法が適用されます。法令を守るためには、最低限の知識をおさえておかなければなりません。

 

 守られていないと罰せられるでなく、従業員から訴えられる恐れもあります。

 

 「うちは大丈夫」「あいつらは労働法なんてわかってないよ」「そんな不満を言うような奴らじゃないから」・・・事業主さんからよく聞く言葉ですが、絶対大丈夫なんてことはありません。

 

 私が実際に聞いた話です。

 

 小さな会社を経営する事業主。自分の奥さんと、いとこの3人だけの会社でした。

 

 いとこの人は20年も一緒に手伝ってきてくれましたが、70歳になったのを機に、体力的に厳しいということで退職。「今まで長い間ありがとう」「こんな年まで使ってくれてありがとう」こんな感じで最後は円満に終わりました。

 

 ところがその1ヶ月後、そのいとこの人から、何と「未払い残業代」として約200万もの請求書が届いたのです。

 

 周囲の人に話を聞くと、どうやらそのいとこの奥さんが、「毎日毎日遅くまで仕事頑張ってきたのに残業代も何もなく、これくらいしてもいいでしょ」と焚きつけたらしいです。(恐らく自分たちの老後の資金の足しに…という気持ちもあったのでしょう)

 

 事業主さんとしては、親族だけの会社で、雇用してるつもりはなくただ「手伝ってもらってる」くらいの感覚でした。一方で本人のためを思い雇用保険にはかけてあげていたのです。
(親族であっても同居しておらず条件を満たせば労働者性が生じ、労基法が適用されます)

 

 

 何が言いたいかといいますと、「絶対にそんなことしなさそうな」信頼できる親族でさえ、こうして残業代を請求してくることがあるのです。まして他人であれば、尚更大丈夫なんてことはありません。

 

 従業員のことを家族のように思い、信頼しているとつい法律なんかは後回しになってしまいますが、「大事に思うからこそ」労働法の最低限の知識はおさえ、労働条件はちゃんと書面にし、法令を守った労務管理をしていくのが大事なのだと思います。そうすれば従業員も事業主を信頼して安心して働いてくれるのではないかなと思います。

 

 そうは言っても難しい法律のことを調べるのも大変だし、知ってるつもりでも間違ってるかもしれない…。そんなときのために社労士がいます。人を一人でも雇ったら社労士にまず相談してみて頂ければと思います。

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