事務所代表 熊谷綜合労務事務所  代表 熊谷知直

熊谷綜合労務事務所 代表
特定社会保険労務士
熊谷 知直

メディア掲載

○2013年6月4日付 北海道新聞
「1人でできた労働ADR」

  doshin20130604_s

 北海道新聞社許諾

 D1307-1310-00009136

 

○2013年4月9日付 北海道新聞
「無礼講?アルハラ注意」

 

○2013年2月19日付 北海道新聞

「繰上げはお得?損?」
(厚生年金の繰り上げ受給に
 関する記事)

 

札幌の社会保険労務士事務所 熊谷綜合労務事務所のブログ

プレミアムフライデーで働き方は変わるか

カテゴリ: 労働時間    投稿日:2017.02.24

 今日、2月24日からプレミアムフライデーが始まりました。

 プレミアムフライデーとは、政府と経済界が連携して取り組む消費喚起策のことで、月末の金曜日の退社・退庁時刻を早め、働く人々が夕方から買い物や飲食、趣味、旅行などを楽しめるように促す全国的なキャンペーンのことをいいます。

 売上増が期待出来る小売店や飲食店、旅行会社、カルチャークラブなどは早速キャンペーンを打ち出すなどしています。

 

 このプレミアムフライデーは、消費喚起だけでなく、長時間労働の是正といった働き方改革にも繋がることが期待されています。

 既に一部の大企業では、午後3時終業を推奨するところが出てきていますし、プレミアムフライデーに使うために1万円を配るといった企業も出てきています。

 

一方で、

・仕事量が変わらないのに終業時刻だけ早めても、他の日にしわ寄せが行くだけ。

・人員に余裕が無い中小企業では絶対に無理

・小売・サービス業の労働者にとっては逆に地獄。忙しい日が増えるだけ。

 

といった声もあります。

 

 「仕事量が変わらないのに、他の日にしわ寄せが行くだけ」というのが一番重要なポイントだと思います。せっかくプレミアムフライデーを導入して月末の金曜日に早く帰れても、その分他の日に残業や休日出勤をしていたら何も変わりません。純粋に労働時間が短くならなければ導入した意味がありません。

 これは現在政府が推進している、残業時間の上限規制を始めとした働き方改革とも通じる話になります。プレミアムフライデーなど関係ないと考えている企業でも、長時間労働の是正に向けた行政からの圧力は今後ますます強くなると思われますので、「今までよりも短い時間で同じ仕事の成果を出す」「今までより少ない人員で同じ仕事量をこなす」こうした「労働生産性の向上」をどの企業も真剣に考えなければいけない時代になりつつあるのだと思います。

 諸外国と比べて労働生産性が悪いと言われている日本ですので、こういったキャンペーンも一つのきっかけとして、業務の効率化に取り組む企業が増え、労働生産性が向上していけば良いと思います。

 

 人手不足に悩む中小企業には絶対に無理という声もありますが、逆転の発想で、プレミアムフライデーを導入していることを求人の売りにしても良いと思います。今はまだ中小企業で導入しているところは少ないと思うので、良い意味で目立つと思いますし、求職者は給与だけでなく、勤務時間が自分に合っているかといった「働きやすさ」も会社選びの重要なポイントに上げています。柔軟な労働時間に取り組んでいることは、求職者の応募増にもプラスになると思われます。

 

 なお「小売業・サービス業の人にとっては地獄」というのは今に始まった話ではありません。

 今までは土日が絶対出勤だったのが、金土日になったとして、1週間の法定労働時間が増える訳ではないので、他の平日に余分に休みを取れば良いだけだと思います。私も小売業出身者なのでわかるのですが、そもそも小売サービス業に勤めている人は、他の人が休んでいる時に働くことを承知で入ってきてるので、そこに不平を感じてる人は少ないと思います。むしろ他の人が休めない平日に休めるというレア感に喜びを感じています。テーマパークに行ってもショッピングに行っても空いてるし「平日料金」でお得に遊べるというメリットを楽しんでいる人が多いと思います。

 

 様々な声が交錯する中で始まったプレミアムフライデーですが、企業にとってプラスになるところも多い制度だと思いますので、導入することに一考の余地はあると思います。今は一部の大企業と自治体だけが取り組み始めた印象ですが、そのうち定着し参加企業が増えていくことを期待しています。

ページの上へ